uHooを利用した独自換気モニターシステムの開発
新型コロナウイルス対策として、部屋の換気は非常に重要です。幼い子を持つ保護者にとって、幼稚園や保育園にいるこどもがどのような空気環境にいるのかわかれば、それは大きな安心と言えます。学校法人アルコット学園は、この問題を解決するためにリアルタイム空気品質モニターuHooを導入し、独自の換気モニターシステムを開発されました。この導入や開発の経緯をしみずがおか幼稚園の副園長 鈴木雄大さんにうかがいました。
学校法人アルコット学園は、神奈川県横浜市の「しみずがおか幼稚園」を運営。この幼稚園では、リアルタイム空気品質モニタ「uHoo」で空気の状態を常時、幼稚園のホームページから公開しています。このシステムによって、保護者の皆様にも安心していただいています。
フォーカルポイント株式会社は、学校法人アルコット学園様の取り組みに協力しております。今回、同園がシステムの開発と運用、そして一般へのリリースに際して、開発のきっかけなど、お話を伺いました。
導入の背景
2020年4月の緊急事態宣言発出に伴い、当学園も2ヶ月ほど休園いたしました。休園期間中に、新型コロナウイルス対策を徹底しようと、学園内でさまざまな取り組みをすることにしました。その対策のひとつとして、空気の状態、とくに二酸化炭素の濃度を保護者に共有できれば、換気状況が伝わり、ご安心いただけるのではないかと検討したことがきっかけでした。
現在、様々な空気品質センサーが販売されております。インターネットを検索する中で、どの製品を購入しようか迷いましたが、そもそも、保護者に換気のデータをお見せすることが目的でしたので、そのような機能があるか。外部システムとの連携やデータの書き出しなどに対応したものがないか、という点に絞って探し出しました。そして、いくつかある候補から、uHooを導入することになりました。
導入についての社内での評価は?
はじめは、uHooの実際の利用イメージを学園内に伝えることができず、また製品の機能面についても正確性などにおいて懐疑的な声もありました。
しかし、様々な場所でデータを計測したり、また、外部システムにデータを連携できる状態にして、園舎内の換気状態が可視化できることがわかると、安心感が生まれました。そして、最終的には良い評価をもらえました。
運用状況はいかがですか?
現在、園舎に1台のuHooが設置してあります。uHooが取得した二酸化炭素の濃度データを他システムに連携しており、当園のホームページから換気状態を誰でも確認できるようになっています。
導入した結果、空気の変化が手に取るようにわかることがとても気に入っています。たとえば、園舎の清掃時にセンサーが反応するので換気が必要だと判断できます。また、二酸化炭素の換気判断基準を900ppm(学校環境衛生基準は1,500ppm以下)に設定しており、この値を超えた場合は、アラートの通知が届く仕組みを構築しました。導入後は、冬でも室温を必要以上に下げることなく、適切な換気できています。
これまでは、換気具合が適切か判断できませんでしたが、客観的な数値を見て確認できるので、安心して対応できています。
「しみずがおか幼稚園 換気モニター」について
当初、二酸化炭素濃度がわかる空気品質センサーを探しておりましたが、uHooは、二酸化炭素に限らず、様々なデータが取得できることや、取得したデータを外部連携できることを知りました。そのため、uHooを導入しましたが、uHooで取得したデータを公開し、保護者にも安心していただきたいという思いが強くありました。
uHooはIFTTT連携により、Google スプレッドシートに情報を定期的に書き出したり、これを二次利用することができるので、Googleスプレッドシートに保存したデータを利用して、Web上で保護者が確認できる「しみずがおか幼稚園 換気モニター」を開発することができました。
その後、スプレッドシートで取得したデータを利用して、Web上で保護者が確認できる「しみずがおか幼稚園 換気モニター」を開発いたしました。
このようなシステムは「uHoo」以外では実現できなかったと考えています。やはり取得できるデータの種類や、他システムとの連携の自由度の高さという点が大きな魅力であります。これができるのは「uHoo」だけだと思っています。
とはいえ、類似する事例は見つかりませんので、仕様を理解し、システムを設計、開発するのもすべて試行錯誤の連続でした。そういう点では開発よりも、調査と計画に時間がかかりました。
また、取得したデータをWeb上で表示するにあたり、日時の形式を日本用に変更する箇所が特に苦労しました。
保護者やスタッフからの反響はいかがですか?
新型コロナウイルス対策がしっかりしており、どの場所よりも安心できると良い評価をいただけました。
幼稚園では、新型コロナウイルスに負けず、皆楽しそうに過ごしています。
スタッフも換気がしっかりできることで感染リスクが下がり、安心できると評価してくれました。導入して良かったと実感しております。
今後の展望
まだまだ、現在の仕様で発展できると見込んでいます。たとえば、uHooアプリを入れていない人にも換気アラートを共有できるように、さらなる開発をすすめています。
しかし、私たちの開発に限界もあります。たとえば、本体のリセット操作などは、ハードウェア側で操作する必要がありますが、アプリからもリセットできると使い勝手が良いと思います。また、換気アラートメッセージをuHooアプリへの通知だけでなく、メールで複数宛に発信できるなどの機能があれば、さらに良いと思います。
新型コロナウイルスには、換気が有効な手段です。
幼稚園や保育園からこの仕組みを全国へ広げ、新型コロナウイルスに対抗していきたいと思っています。
リアルタイム空気監視モニタ「uHoo」に関するお問い合わせ
しみずがおか幼稚園の換気モニターの導入に関するお問い合わせ
しみずがおか幼稚園は、1960年に創立された歴史ある幼稚園です。
製品情報
uHoo
SKU : UHO-OT-000001
JAN : 4512223687532
uHooについて
uHoo(ユーフー)は、CEO兼共同創業者のDustin Onghanseng、CTO兼共同創業者のBrian Linのふたりによって創業されました。ふたりは、香港科技大学のMBAプログラムで出会いましたが、アレルギー症状に苦しむ日々が続きました。そこで、ふたりは生活環境をテクノロジーによってどのように改善することができるのか、どのようにして、私たちは健康的な生活が遅れるのか。そこに深い関心を持ったと言います。やがて、ふたりは、空気は、自分自身だけでなく、ほかの学生たちにも影響を及ぼしていることを発見しました。彼らはこの問題を解決しようとしました。そして、彼らはクラスを辞め、このような空気の品質改善に役立つような、これまでにない新しい機器の開発を始めました。ほぼ3年間の製品開発後、この製品はついに完成。現在、シンガポールを拠点に世界に向けて事業を展開しています。
フォーカルポイントについて
フォーカルポイント株式会社は、平成元年に設立された世界中の優れた製品を取り扱う輸入商社です。iPhoneやiPad用のアクセサリ、Mac用の周辺機器などを中心に国内で販売とサポートを行っております。
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※記載されている会社名および商品名は、各社の商標および登録商標です。